労働条件の不利益変更
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1 時代背景

 企業の人事・賃金制度が年功序列から業績主義へ移行する中で、就業規則や労働協約を、労働者にとって不利益に変更する例は増えている。経営合理化・組織再編の問選でもあります。また中小企業に押し寄せる「雇用延長」の絡みでも問題化します。これらの経営環境(業績主義・企業再編・雇用延長など)を背景にして、企業は理論武装を余儀なくされているのが、『不利益変更』の問題です。

  1. 就業規則による不利益変更
      ・就業規則の不利益変更をめぐる問題も「判例」が要です。
  2. 労働条件の不利益変更
      ・労働協約の改定
      ・就業規則の作成・変更
      ・個別的合意(零細企業)
      ・身分の変更(降格・配転・懲戒など)


2 民法と労基法

 労働条件の変更の論点とし、労働契約は、会社・社風の双務契約であるので、私的契約であっlても、労基法の規制を受ける面lもあります。

  ・給与不払・36協定なし残業 → 強制法規(労基法の適用)
  ・労基法に規定のない事項 →民法を適用

  就業規則変更の論点「民法の権利濫用」です。但し民法は、私的自治が
 原則なので「個別同意」は決定的な意味を持ちます(会社に有利です)。
 つまり事業主は従業員に理解してもらう所謂『根回し』や説明会等の「会
 合」等が、重要と云う訳です。

  就業規則も退職金規定も、個別同意を仮に全員から取れば、原則的には、
 有効です。ただし「従業員の自由な意思」が必要です。その立証責任は、
 使用者側にあります。



3 労働協約の改定
 

 労働協約の機能は、労働条件保護機能・労使関係安定機能・労働者の経営参加機能の3点が考えれられます。当事者は労働組合(又は労働者の代表)と使用者であす。労働組合法第16条の「労働条件その他の労働者の待遇に関する基準」を定める部分は、『規範的部分』といわれ、その効力を『範的効力』として、強制的効力と直律的効力に分類されています。このように難解な労働協約の法理を基に、さまざまな判例が出ていますが、ごく表面的ですがに留意点を挙げてみましょう。
  1.既発生の具体的な権利(未払賃金など)
    ・事後の労働協約での遡及不利益変更は不可
  2.従業員の「狙い撃ち」は無効
    ・ 特定従業員・一部の組合員をことさら不利益に扱うことを目的と
     した労働協約は無効
     事例:労働協約の規範的効力の否定
        朝日火災海上保険事件(最判H9・3・27))
  3.既得権の授権度外視の労働協約は無効
     事例: 北港タクシー事件(大阪地判S55・12・19)、
         日平伊讃美産業事件(東京地判S31・2・13)
  4.公序良俗違反の労働協約は無効
     事例: 日本シエーリング事件(最判Hl.12.14)、
         日産自動車事(最判S56.3.24)
  5.規範的効力が否定
    労働組合内部の民主的手続き、内容の合理性を欠く労働協約は、
   規範的効力が否定されるので無効です。
     事例: 中根製作所事件(東京地判H12.7.26)
  6.労働協約の不利益変更の効力範囲
   原則として労働組合の組合員が範囲です。しかし拡張適用
  (事業所単位の一般的拘束力)により、他の労働者にも適用される
   場合があります。



不利益変更の原因は4つある!
  1.  就業規則による労働条件の不利益変更 2. 労働協約による労働条件の不利益変更 3. 個別合意による労働条件の不利益変更 4. 身分の変更による労働条件の不利益変更
 

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不利益変更とは
不利益変更の事例 1
(就業規則によるもの)
個別合意によるもの
身分変更によるもの
「高度の合理性」
  ○不利益の程度 @
 必要性 A
 就業規則の公平性B
 ○代替措置C
 ○労働者との交渉 D
 ○多数派工作 E
  ○同業他社の比較 F
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労働条件の 不利益変更とは?

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